検索サイト「Ask.jp」β版の予備評価

arakawanet2004-08-25

トランスコスモス株式会社と米国のAsk Jeevesとの合弁会社である株式会社アスク ジーブス ジャパンは8月24日(水)に日本語環境に最適化した一般ユーザー向け検索サイト「 Ask.jp 」のβ版を公開した。

クイック&スマート検索サイト「 Ask.jp 」は「スマートファインダー」、「エキスパートリンク」と「ダイナミックディスクリプション」の3大機能を搭載し、「サブジェクト スペシフィックポピュラリティ」という独自のアルゴリズムを採用しているので検索ワードに関連性の高い話題グループを抽出し、さらにその中から複雑な順位決定処理を行ってから検索結果を表示するとのこと。

早速トライしてみた。この検索サイトのロボット(或いはクローラー)はインターネット上を巡回して収集したデータベースのインデックス化が進んでいるようです。荒川ネット − 荒川区の検索エンジンも検索ワードの「荒川ネット」、「荒川区」と「荒川」を順次検索ボックスに打ち込んで検索したところ検索結果のトップと上位にそれぞれ表示されました。嬉しいね。「スマートファインダー」と「エキスパートリンク」も表示され便利である。「ダイナミックディスクリプション」については良く判らないがトップページに記載されたメタタッグのディスクリプションの説明文を検索結果で表示している模様。

サブジェクト スペシフィックポピュラリティ」については当然のことながら全く不明である。現時点のテストでは他の国内大手検索エンジンの検索結果と比べても特記すべき違いもなくこの検索のアルゴリズムは適正と思われる。ただ今後のデータベース量の増加により検索結果に違いが生じるのか注目しておくことも必要であろう。

検索サイト「 Ask.jp 」のトップページは英語版と同じく余計なものの記載がなくGoogle(グーグル)と同様に使いやすい。グーグルに対抗できるのか今後の進展が期待される。ヤフーのコンピュータニュース( 8月24日(火)16時42分)では株式会社アスク ジーブス ジャパンの「 Ask.jp 」を検索サイトと呼んでいるがGoogle(グーグル)と同様に検索エンジン(あるいはサーチエンジン)と呼ぶべきであろうか?。

Ask.jp 」についてはSEO検索エンジン最適化)とSEM検索エンジンマーケッテング)の業者やコンサルタントがコメントをこことばかりと出すと思うが検索結果の上位表示については別途に行なう必要なことはなにも無いだろう。内容が魅力的であり訪問者の多い人気のあるウエブサイトは検索結果の上位に表示されることは間違いがないでしょう。本当かな? 自分のウエブサイトの評価だけで結論を出しても良いのだろうか?

そんな訳でこのエントリーをアップロードしてから「 Ask.jp 」について更なる評価を行なったのでその結果について独断と偏見で触れます。ロボット型検索エンジンを評価するときに定番となっている検索ワードの「商社」を検索ボックスに打ち込み検索結果の表示を見て「はてな?」と考えてしまった。国内大手の商社が順序良く表示されていることは検索の精度を高めるためにデレクトリ−を併用しているのではないかとの疑問です。即ち、「 Ask.jp 」は純粋なロボット型検索エンジンではなく、人間が事前に作成したデレクトリ−とロボットが収集して作成したインデクサ(本体)を検索サーバーが併用するハイブリッド(複合)型検索エンジンではないかと言う事です。つまり、第一世代のデレクトリ−型検索エンジンと第二世代のロボット型検索エンジンの検索アルゴリズムを併用して検索サーバーが検索結果を表示する。時間の余裕ができたらもっと詳しく評価してみたいね。このエントリーを読んでいる貴方もトライしてみる?

また、「スマートファインダー」、「エキスパートリンク」と「ダイナミックディスクリプション」の3大機能を韓国が検索アルゴリズムを開発したとして知られる検索エンジンNAVER」と比較するとイメージ、BBS、動画の検索機能を有するNAVERに軍配を挙げたくなる。個人的にはNAVERを殆ど使用しないが韓国語のホームページを日本語に翻訳する機能もある。

ところで検索サイト「 Ask.jp 」のロボット名はなんだったけ?誰か知っている?

荒川ネット − 荒川区の検索エンジンが検索サイト「 Ask.jp 」のインデクサに含まれているのでレンタルサーバーが提供するウエブログ解析レポートのUser Agentsをチェックした。著名なロボット型検索エンジンのロボットが頻繁にアクセスしている履歴は残っていたが「 Ask.jp 」のロボットのアクセス履歴は不明。覆面ロボットでも巡回させているのだろうか?

そこで一般に公開されている検索エンジンロボットシミュレーターを活用して「 Ask.jp 」が上位に表示するウエブサイトをチェックしてみた。「 Ask.jp 」は人間が作成したデレクトリ−、それも古いデレクトリ−を使用しているような印象を受けた。

最後に「 Ask.jp 」の本家である米Ask Jeevesの検索エンジン「ask.com」検索エンジン「Teoma」をチェックした。「ask.com」では検索結果がFeatured Sponsor、Sponsored Web Results、Web Resultsの順に表示されており、「Teoma」でもSponsored Linksがあるので「 Ask.jp 」もウエブページの登録を有料化するものと考えられる。「ask.com」と「Teoma」への有料登録はineedhits.comが行なっており、その価格はAsk Jeeves Standard 1st URL $30 (Adult $60)、Ask Jeeves Standard URLs 2 or More $18 (Adult $36)である。これは12ヶ月の登録であり、Ask.comとTeoma.comのパートナーサイトであるMetacrawler、Excite、iLor、MySearch.com、MyWay.com、Ixquick、Mamma.com、Hotbot.com、Search123.comで共有される。

Ask.jp 」もウエブサイトの登録料金を米国のレベルに設定して欲しいね。他の業者と同じく5万2500円に設定したら公正取引委員会に価格の談合ではないかと皆で苦情のレターを書こう。「 Ask.jp 」が価格破壊の弾きがね(トリガー)になってくれないかなー。

何はともあれ、「 Ask.jp 」は有料登録したウエブサイトのデレクトリ−とロボットが収集したインデクサを併用するハイブリッド(複合)型検索エンジンに進化すると予測される。