隅田川のホームレス

隅田川のホームレス

平成8年から着手された「隅田川テラス」の整備工事は堤防の耐震性を高めることと護岸の遊歩道(リバー・ウォーク)を地域の高齢者、親子連れ、或いは若いカップルが安心して散歩できる場所を提供する筈だった。しかし、「隅田川テラス」の整備工事が進むとともに台東区の白髭橋から蔵前橋までの隅田川のテラスにはブルー・シート小屋やテントが雨上がりの筍のように増え、ホームレス(野宿者、路上生活者)の居住地に化してしまった。景気の低迷により山谷の簡易宿泊所(通称ドヤ)を定宿としていた人達に日雇いの仕事もないためドヤに泊まる金がなく、隅田川のテラスでの仮生活を余儀なくさせられているらしい。東京水辺ライン台東区の桜橋で下船して東京メトロ銀座線浅草駅に行くため我妻橋までテラスの遊歩道を歩いた。途中、ボランティア団体が週1回行なう「炊き出し」を待ってテラスで日向ぼっこしている数百人のホームレスの前を通るときは決して気持ちが良いものではなかった。このホームレスの問題は区や東京都が単独で解決することは困難であり、日本政府が重大な社会問題として取り上げ対応策と予算措置をするべきであろう。ボランティア活動による支援活動には限界があることは明白である。

隅田川のホームレスに対するボランティア活動の一つにホームレス伝道、炊き出し、ありがとう教会があります。